介護タクシー事業の営業所と休憩仮眠室の関係法令に抵触していないかの確認

介護タクシー事業の許可申請に当たって、営業所、休憩仮眠室、車庫を確保する前に、建築基準法、都市計画法、消防法、農地法など種々の関係法令に抵触していないかの確認が求められています。ここではよく見受けられるケースに絞って説明しましょう。

車庫においては、登記簿謄本を見ると地目が宅地ではなく「田」となっている場合は、介護タクシー事業の車庫として使用する場合は農地法に抵触しますので、不許可となります。

市街地ではなく、郊外、田舎の方ではまれに地目の変更をしていないこともありますので、登記簿謄本で事前に確認が必要です。

次に、建築される建物の規模や用途を制限するために、都市計画法に基づいて指定されるエリアが設定されている用途制限地域ががあります。

用途制限地域は、第一種低層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、商業地域など13種類の用途地域が設けられています。

ここで、介護タクシー事業の営業所、休憩仮眠室と車庫を設ける場合は、その地域が13種類のうちどれに当たるか、介護タクシー事業として行える地域なのか事前確認が必要となります。

行う地域がどれに当たるか分からない場合は、役所で確認しましょう。

運輸局では、審査にあたって、そこはしっかり調査しますので、不明な場合は、申請人に補正の連絡を行います。

関法令に抵触していない旨の運輸局に回答ができなければ、不許可となりますので、運輸局から申請を却下するよう促すこともあります。

たとえば、運輸局から「第一種中高層住居専用地域に該当し、この地域で事務所を構えることはできない地域です。介護タクシー事業を行えっても支障がないか役所で確認してください。」と補正があった場合、

申請人が事前に確認していない場合に、役所で「介護タクシー事業を行えません」と回答があった旨を運輸局に伝えるしかない場合は、最悪となります。不許可は避けられないことになります。

申請人が特別養護老人ホームを経営していた場合に、役所で「第一種中高層住居専用地域にあたり、単独で介護タクシー事業はできませんが、特別養護老人ホームの施設の中で付随して行う場合は、介護タクシー事業を行っても問題ない」と、聞いた日時と担当者の名前をしっかり回答できればOKです。ただし、運輸局では、申請人から聞いた役所の担当者にしっかり確認して裏を取ります。

上記の例のように、許可、不許可につながりますので、関係法令の事前確認や調査は大切ということです。また、関係法令の中には、法務局から入手できる登記簿謄本と違い、公的証明書の書類がないため、役所で確認した場合は、日時と担当差h名までしっかり記録しておきましょう。

当事務所では、長年行っている手続きの経験上、なんとなくこの地域は、関係法令に抵触するのではと勘がひらめくことがありますので、その場合は、しっかり役所に行って念入りに調査を行っています。

もちろん勘だけでは危ないので、しっかり確認は行っています。


今回のまとめ
  • 関係法令の事前確認は大切/li>
  • 不明な場合は役所に問い合わせしましょう。で